FC2ブログ
flower border

ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

スポンサーサイト

Categoryスポンサー広告
  •  closed
  •  closed
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

蜜月夜に兎のKiss3

Category蜜月夜に兎のKiss

10月31日という事で、
皆様ハッピーハロウィン~♪(゚∀゚)

お菓子を堂々とカツアゲできる日です。(チガウ)
仮装とかやってみたら楽しそうですよね。でもとりあえずパンプキンパイとか食べたい。(結局食べ物)


それではお話の続きです。
今回のお話はオリキャラが出ます。
多分、新婚夫婦の邪魔をします。(←アバウト)

この辺りまでがサンプルで、
その後の続きはオフ本での書下ろしにしようかと思います。(予定通り話が進めたら💦)
冬か年明けに完成するといいな~。(^^ゞ
勿論挿絵も頑張ります!


ではよろしければ どぞー



















*********************



王都を発ち――漸く目的地、
国境に位置する長沙に到着すると、国王夫妻を乗せた馬車は知府邸に寄せられた。
従者が馬車の扉を開け陛下が降り立ち、次いで夕鈴も降りると、表には知府を筆頭に官吏・使用人ら一同がずらりと拱手し出迎えている。

長時間座りっぱなしで正直腰が痛かったが、居並ぶ臣下の前で陛下に恥をかかせぬよう、夕鈴は努めて妃らしく優雅に振る舞う。
(人前でこそ妃修行の見せどころ!)



「――陛下、お妃様、遠路はるばるこの地へようこそお越し下さいました」

知府が前に進み出てにこやかな笑顔を向ける。
長沙はこの知府が治める自治市で、白陽国、黄葉国双方の庇護を受けつつ両国の官吏が常駐する中立的な立ち位置だ。

初老の落ち着いた雰囲気の知府は陛下に微笑みを向ける。
「まことお久しゅうございます陛下。ご健勝の御様子で何より」
「お前も変わりはないようだな、文秀。この地の平定にお前が尽力していると聞き及んでいるぞ」
「恐縮でございます。さあ長旅でお疲れでございましょう、まずは我が邸でどうぞお寛ぎくださいませ」

一通りの挨拶を済ませると、陛下と共に邸の中へと通された。




李順さんは知府と段取り確認の為退室し、
陛下と二人用意された部屋で人払いするとホッと一息つき、夕鈴は室内を見回す。

「わあ…」

部屋はさほど広すぎず華美過ぎず、趣味の良い内装で設えられており、次の間、寝室が続いている。
庭先を覗くと紅葉した樹木に彩られ、階から降りると池に浮かぶようにせり出した小さな四阿へと繋がっており、覗いて見ると池には美しい魚も泳いで目にも楽しめる造りとなっている。
以前連れて行って貰った離宮は豪華過ぎてやや気後れする部分があったが、今回は全てが程よく上手く調和され、夕鈴は一目で気に入ってしまった。
つい妃らしい振る舞いも忘れはしゃいでいでしまう。

「とっても居心地の良さそうなお部屋ですね!景色もいいしお庭も凄く素敵ですよ!ホラホラッ、陛下も見てみて下さいよっ」
「君が気に入ってくれたなら良かった」
「ひゃっ?」
黎翔も満足気に微笑み、背後から夕鈴にギュッと抱き付く。
「豪華な造りの離宮と違って、文秀は私の好みを分かっている」
そう言えばさっき『久しぶり』って言ってたな、と思い出し、
「陛下、知府さんとお知り合いだったんですね」
「ああ、昔辺境軍を率いていた頃に何度かここに滞在してな。まだ私が即位する前だ」
「へえ…、陛下が今より『やんちゃ』だった頃、ですね?」
黎翔がキョトンとする。
「…なんだ、それは?」
「いえ、李順さんも徐克右さんも、それに苛長官も、皆様口を揃えてそう仰っておられたので。…今よりやんちゃってどんな感じ?」
「あいつらめ、余計な事を…」

昔の夫がどんな風だったのかと、遠慮しつつも夕鈴は興味津々な顔を向ける。
そんな期待に満ちた眼差しを、黎翔ははぐらかすように目を逸らし前髪を掻き上げる。

「そんな大した事してないよ?あははっ。――それよりさ、この位の広さが落ち着くね。部屋も寝所も手狭な方がずっと妃とくっついていられるし?」
ぎゅううっと抱き付かれ耳元で囁かれると、夕鈴がかあっと顔を赤らめる。
「…あのっ…」
「仕事さっさと片付けたら…その後は離さないから覚悟をしておいて」
「(カアアッ)……っ、…はい」
「では私は仕事があるから、君はゆっくり寛いでいてくれ。ああ、何か用があれば部屋付きの使用人に言うといいよ」
「は、はい」

チュッと夕鈴の額に口付けすると、黎翔は旅の疲れも見せず颯爽と部屋を出て行った。


真っ赤な顔でそれをボーッと見送りつつ、夕鈴は思う。

(なんか…誤魔化された?)

興味はあるけど――陛下って昔の事あまり話したがらないし、やっぱり私には触れて欲しくないことなのかな…?
ついしょぼんと気落ちしてしまう。
私は彼のどんな過去でも受け入れるつもりなのに。そりゃ急に何もかもを曝け出せる訳じゃないけど、バイトからこうして本当の夫婦になっても…まだどこかで線引きされてるような気がしてしまう。
夫婦だからこそ彼がどんな風景をみて、どんな風に生きてきたかを知りたいと思うのは…余計な事なのかな…?
「……」

そのまま気分が沈んでしまいそうになるのをぺチぺチ頬を叩き、雑念を振り払う。
(いけないいけない!折角陛下が新婚旅行に連れて来てくれたのに、暗い顔してちゃダメ!)



気分を立て直そうと、夕鈴は室外に控えていた使用人にお願いしお茶の用意をして貰う。

田舎の町娘らしい善良そうな使用人らがニコニコと茶菓の用意をしてくれ、温かいお茶の湯気に夕鈴はホッと心が和む。
「――この辺りはもう寒いの?」
「はい、日中は陽が差すと温かいですが、朝夕はもうすっかり」
「紅葉がとてもきれいに色付いて今が一番見頃です」
「そう、丁度良い時に来たのね。良かったわ」
「もう少しすると葉も落ちて、雪が振り始めれば冬本番の到来ですわ」
「そう…」

王都では雪がちらつく事はあっても積もる事はそうそうないから、豪雪地の暮らしは想像もつかないけど大変だろうな…と、茶器を傾ける。

すると使用人の一人が思いついたように提案する。
「そうですわ、お妃様!もし宜しければ温泉にお入りになられては?」
「温泉?」
「ええ、敷地内に岩造りの野天風呂がございますのよ」
「紅葉の景色を眺めながら入浴出来て、屋外なので熱が籠らずのぼせにくいのでゆっくり浸かれますよ。旅の疲れも取れますから、ぜひ」
「まあ野天風呂なのですか?」

屋内の温泉は入った事あるが、野天というのは初めてだ。
それに長時間馬車に揺られ座りっぱなしで腰が痛く、ぜひとも温泉に浸かって体を解したいと夕鈴がぱあっと顔を輝かせる。
陛下もお仕事で私一人でやる事もないし、…温泉位いいわよね?

「それでは案内して下さいますか?」

使用人らに進められるまま、夕鈴は早速着替えて邸の敷地外れにあるという野天風呂へと向かった。











一方――黎翔は官吏らを集め、黄葉国との協議に備え情報を集めていた。

「――と言う事で、今年度の作物の収穫量は例年通り。協定通り両国の国境線に大きな異常もなく――」
「うむ、重畳だな。来る冬に備え交易路の整備状況はどうなっている?」
「はっ、こちらが街道地図で御座いますが――」
官吏らがテキパキと王の御前で報告書類を読み上げていく。

書類に筆を走らせている黎翔の横に李順が寄り、
「陛下、黄葉国一行も間も無く長沙に到着されるとのことですが――少々気になる情報が入っております」
「なんだ」
「忍ばせている間者からの報告ですが、ここ数か月黄王が公に姿を見せず、どうやら病に臥せっているらしいと…」
「黄王が?」
その報告に黎翔は筆を止め、顔を上げる。

黄葉国王はかつて黎翔の父王と、若かりし頃に戦を交えた事もある勇猛にして中々に度量の深い方だ。
かつては名君と呼ばれた黎翔の父と、この二人の代であればこそ両国間の平和的協定が成り立ったと言える。
今年で御年50歳と聞くが――病とは真であろうか?
「―――」
万が一黄王が病に倒れれば、状況が変わるかもしれない。かの国の次期王位継承者は――たしか…。
黎翔は書類を受け取り目を通し、今後起こり得る様々な事態を思案し眉を顰める。

「それと陛下、実は今回の黄葉国側の使者なのですが……」
そこで李順が一旦言葉を切る。
「?」
「…黄怜牙殿がいらっしゃるそうです」
軽く溜息を吐きそう言うと、黎翔がみるみる不機嫌な表情に切り替わる。
「え~…、あいつが来るの~?」
「そう露骨に嫌そうな顔をしないで下さい。私だって我慢しているのですから」
くいっと眼鏡を押し上げ李順が窘めるが、それでも黎翔は片肘で頬杖つきしかめっ面で言い返す。
「……折角夕鈴を連れた新婚旅行だっていうのに、また面倒な奴が来たものだ…」

大仰に溜息を吐き、黎翔は一気にやる気を失くした風情でぼやく。





(つづく)



スポンサーサイト

- 4 Comments

みく  

連続のアップ、お疲れさまです~!
夕鈴、のんきにお風呂はまずいよー。(ななさんの罠が。)
紅葉のイラストもオフ本のイメージに合いますね。完成に向けてがんばってくださいね!

2015/10/31 (Sat) 02:41 | REPLY |   

のっぺ  

ハッピーハロウィン\(^o^)/
今日はすごく寒いですね!パンプキンタルト、私も食べたいです。結局、かぼちゃ系のものを何も食べずに終わってしまいました(笑)

温泉!この間のイラストのようなハプニングが起こるのでしょうか!?楽しみです(*^_^*)
忙しい毎日だと思いますが、お身体を大切になさってくださいね!‥‥でも、更新とオフ本発売楽しみにしてます♡



2015/10/31 (Sat) 23:13 | EDIT | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

みく様:

ありがとうございます(*´▽`*)
この後のお風呂ハプニングのあと、どんな展開にしようか決めかねております。
陛下が嫉妬し怒るのは必至ですが、あのオリキャラのせいでまさかの夕鈴逆ギレ展開・・・とか?(笑)
逆ギレ兎も面白そう(´艸`*)

2015/11/01 (Sun) 10:41 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

のっぺ様:

私も結局仕事だったんでパンプキンパイとか食べれませんでした💦
職場で来店した子供達にお菓子を強請られ、何か用意して置けば良かったな~と後悔(笑)幸い悪戯はされませんでしたけど。

この後のお風呂ハプニング、新婚夫婦+オリキャラで、さてどんな展開が良いでしょうか?(´艸`*)
今回はイラストも頑張りたいデス!オフ新刊無事出せるといいなー💦
のっぺ様も風邪など引かない様ご自愛くださいませ(*´▽`*)


2015/11/01 (Sun) 10:48 | REPLY |   

Post a comment

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。