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ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

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紅楼夢1

Category紅楼夢
こんばんはー(^^)/

こんな師走の最中に、久々に連載物のお話を書き始めて見ました(^^♪
ほんとこの忙しい時に何やってるんだが…💦

今回は夫婦設定でなく、
大分遡って、本誌寄りではありますが、
二人が出会う前のパロ設定にしてます。

舞台は妓楼。
夕鈴はそこで働くという設定です。(下働きで)
個人的に妓女夕鈴が忘れられんのですー(´艸`*)
あれはもっと掘り下げて欲しかったww


…とまあ、そんなお話の予定ですが、のんびり進めて行きますので、
束の間の箸休めにでも 宜しければ。(´-`*)




【拍手コメント返信】

空様:

はじめましてコメありがとうございます!(^^)/
寒くなってきましたし、年末年始何かとお忙しいでしょうが、空様も
体調お気をつけてお過ごしください!(´-`*)










************************






白陽国王都乾隴――

酒と女色に耽り、政に興味を示さぬ前王が臣下に好き放題させた挙句急逝し、
若干20歳そこそこの王弟が即位したばかり。

長年辺境に追いやられていたというその新国王は、即位するや国内で起きていた反乱を鎮圧し、荒れ果てていた中央政治を容赦なく粛清。

王家・珀一族特有の紅い瞳を持ち、他を寄せ付けず、その鋭い眼光で人々を屈服させることから――通称『冷酷非情の狼陛下』と呼ばれている。









そんな国王が代替わりしたばかりの浮足立つ王都の東の端――

庶民の下町・章安区に暮らす汀夕鈴は、自宅で算盤を弾き家計簿と睨めっこし唸っていた。

「あ~~やっぱり今月も赤字だわ…。やっぱりもうひとつバイト増やそうかなぁ…」
はあー、と溜息を吐き頬杖付く。



早くに母親を亡くし、うだつの上がらない下級役人の父と可愛い弟との三人暮らしで、十六歳ながらも夕鈴は一家の家計を預かる身。
家事の合間にバイトに勤しみ、父親の禄を合わせれば、一応贅沢は出来ずとも家族三人慎ましく暮らせるレベルだ。
それなのに何故こんなにあっぷあっぷしているかと言うと…、

そこへ丁度十二歳になったばかりの弟が帰ってきた。

「――姉さん、ただいま」
「あ、おかえり青慎」
「塩買ってきたよ。これでいいんだよね?」
「おつかいありがとう。幾らだった?」
「…頑張って値切ってみたんだけど、やっぱまだ高くて。あまりまけて貰えなかった。ごめん」

国王が代替わりし都に物資の流通が増えたとは言え、まだまだ庶民の暮らしが安定するまでには及ばない。

「いいのよ。そこに置いておいて。後は私がやるからアンタは部屋で勉強してなさい。姉さんちょっと市に買い出しに行ってくるから留守番お願いね」
「うん。あとで夕餉の支度手伝うね」
気の優しい弟は遠慮がちにはにかみ、好きな書物を抱え部屋に入って行った。

パタンと扉が閉まり、その後ろ姿を微笑み見つめていた夕鈴はクッと涙ぐむ。
(ほんっと良い子!ウチの弟さいこー!!)

4歳下の弟を溺愛してやまない夕鈴は、改めて決意した。
――何としてでも遣り繰りして、青慎を学問所に入れてあげたい!


元々学問好きで賢い弟は、前王の悪政により役人の不正が横行し物価が高騰し苦労する皆の姿を見て、いつしか「官吏になりたい」と言い出した。

その時は独学でも科挙にさえ合格すればと考えていただろうが、実際にはその殆どが貴族・豪商などのコネと金持ちが優遇され、庶民から官吏になると言うのは針の穴に糸を通すくらいの狭き門である。まして最難関の進士科は受験者の大多数は一生かけても合格できぬと言われ、独学でなど論外。
良い学問所に通い師につき、多くの書物を読み勉強に集中すれば、賢い青慎ならばもしかしたら合格できるかもしれない。
しかし学問所に通うには多額の費用がかかると知り、弟は家計を考慮し「通いたい」とは口に出せなかったのだろう。
夕鈴が胸を叩く。
「よしっ!わかった、お姉ちゃんが何とかする」
「けど…」
「いいから、あんたは余計な心配せず、頑張って勉強するのよ!」

自分は女だし、家事以外取り立てて芸も才もない。きっといずれ何処かに嫁ぎ極平凡な人生を歩むだろう。そんな自分に取って弟の出世は夢であり希望。だからこそ今多少の犠牲を払ってでもその夢を応援してやりたいのだ。
――其の為には学問所の費用を何とかして捻出しなければ。

しかし現実はそう甘くない。
我が家のジリ貧の家計簿と睨めっこし、夕鈴は頭を悩ませる。





「ん――やっぱり今の飯店より、もっと収入の良いバイトを探すしかないわねぇ」

家事しか能のない自分にもできる、実入りの良い仕事が落ちてないかな…。


ぼんやり考え事しながら買い物籠を片手に市場に向い歩いていると、ふとどこからか風に吹かれ貼り紙が足元に舞い落ちだ。
それを拾い上げると、どこかの店の下男らしき男が駆け寄って来て
「すいやせん。それウチのです。貼り紙しようとしたら急に風が吹いて来て飛ばされて…」
「ああ、はい。どうぞ」

男に紙を渡そうとした時――その貼り紙の『高賃金!』の謳い文句に目が釘付けになった。
ざっとみると店の求人広告らしいが、こんなに割の良い給料などザラにはない!夕鈴は目を輝かせ下男に掴みかかる。

「あの!!これ求人募集ですかっ?!」
「うおっ、なんだい急にっ…。ああ、そうだよ。住み込みの下働きの女手が足りなくて。――あんた興味あるのかい?」
「はい!丁度今お金が入用で賃金の良い仕事を探していた所なんです!」
意気揚々と答えると、男は夕鈴を上から下まで眺め
「あんた幾つ?」
「?…十六になりますけど…」
「うーん、十六かあぁ。本当にいいのかい?ウチ、花街の妓館だよ?」
「ぎ、妓館?!」
「ほら、良く読んでみ?まあ仕事内容は下働きの下女だけどよ」

そう言われて、改めてまじまじと目を通して見ると、仕事内容は下働きではあったが奉公先は上町にある名の有る妓館だと分かるや、途端に夕鈴は眉根を寄せ尻込みする。

『妓女』といえば即座に肌を売る遊女と勘違いされがちだが、実際は酒宴の場を務めたり、舞や楽を生業としたり、店の特色により様々だと聞いた事がある。このご時世――中には借金の形に親に身売りされる者や、自ら妓女となり一家を養う者も少なくない。
確かに普通の仕事よりも稼げる事は間違いない。
しかし…例え下女と言えどもし妓楼で奉公したと知られれば、「妓女に身を落とした」と勘違いされるかも知れないし、それこそまともな縁談などこなくなるだろう。

(うーーん、流石に妓館は不味いかなー)
けど短期だって言うし、下働きだし、高賃金だし、こんな割の言いバイトそうそう転がってない…。でもな~…

苦悶の表情で考え込んでいると、下男は苦笑し
「やめときなお嬢ちゃん。あんた見るからに真面目そうだし。他を当たるから――」
「まって!おじさん」
貼り紙されたら、きっと即座に他の志願者が現れるに違いない。

ええい、背に腹は代えられない!本願を成就するには多少のリスクは付きものよ!!
夕鈴は可愛い弟の学費の為、腹を括る。

「お願いします、そのお仕事、私に下さい!」





***




――と言う訳で翌日。

夕鈴は自宅のある章安区から離れた、上町の花街にある『花陵』という妓館にやってきた。
昨日の下男が言うには、採用されるには『花陵』の鴇母である女将に面通しし気に入られなければならないそうだ。

身の回りの荷物一つ持ち、裏門から部屋に通され付き添いの下男に「女将を呼んでくるからちょっと待ってな」と言われ一人にされると、
「…はあぁ~、どうしよう、緊張する…」
落ち着かずキョロキョロと辺りを見回す。

なんせ花街、ましてや妓楼など初めて足を踏み入れる場所だ。


『花陵』は四角い中庭を囲んで東西南北に建物が連なる三楼造りの瀟洒な館だ。
名の有る妓館だけに、風靡な中庭には趣向を凝らした花が沢山植えられ、昼間なので灯りは灯されてないが無数の紅提灯が軒先に吊るされており、夜が更ければ池の水面にさぞや優美な風情を映し出すのだろう。

時折奥から女の人達の賑やかな声がする。妓女達だろうか。――本当に妓館なんだ――…とドキドキしてしまう。


ここへ来ることは、勿論家族には秘密だ。
中流貴族の邸宅で臨時の住込み下女のバイトだと言ってきた。

幾ら呑気者の父でも娘が妓楼で働くと聞いたら泣くだろうし、青慎だって反対するに決まっている。それこそ隣家の金貸し息子、几鍔にでも知られたら何を言われるか知れやしない。幸い実家からは遠く離れているし、専ら貴族官吏の通うこんな上町の妓楼など知り合いは来ないだろう。こんな高級妓館、町の呑み屋の倍はするもの。

とにかく弟の学費分を短期でサクッと稼いでしまえば――と考えていると、廊下に人の気配がし40代位の女性が入ってきた。

(この人が女将さん?うわー綺麗な人だなぁ)

貫禄ある妓女上りの女将はちんまりと座っている夕鈴を見据え、
「あんたかい?新しい下女ってのは」
「はいっ!汀夕鈴と言います」
「厨房仕事はした事あるのかい?」
「はい!これまで飯店で働いていましたし、料理から掃除まで何でも出来ますっ!」
「ふうん…」

じろじろと品定めするように眺め、女将が夕鈴の顎をくいっと上げる。

「中々可愛い顔しているじゃないの。厨房に押し込めておくには勿体無いねぇ。どうだい、下女と言わず店に出て客の相手をするのは?」
「へっ?!そそそ、そんな、滅相もない!私は下働きで充分で…っ」
思いもよらない提案に蒼褪め、慌てて頭を振りそう言うと、
「なぜだい?妓女の方がたんまり稼げるよ?――うん、地味でこざっぱりしているけど、ちゃんと化粧して――ホラ、こうやって色香を出せば意外と客受けしそうだねぇ♪」
笑顔で女将にいきなり着物の袷を左右に広げられ肩を露出され、夕鈴は吃驚し素っ頓狂な声を上げる。
「ギャーっ!!何するんですかっ」
両手で着物を押さえ、真っ赤に狼狽えている夕鈴に、可笑しそうに女将がコロコロと笑い声を立てる。
「初心だねぇ、そんなに叫んで。男経験がないのかい?」
「おっ…(男経験て!)」
「あんたみたいな初心な娘が好みっていう客も結構多いんだよ。まあいいわ、その気になったらいつでも言いな♪――取りあえず部屋へ案内するから、着替えたら早速厨房に入っておくれ」

その言葉にぽかんとし、ハッと我に返る。
「は、はいっ。よろしくお願いします!」

崩れた衿を直しつつ、ちょっと焦ったけど…どうやら無事採用されたらしい。
揶揄われたけど女将さんはそんな悪い人ではなさそうだし、今更後には引けない。

――女は度胸!当たって砕けろよ!!兎に角頑張って稼がなきゃ!


夕鈴は気合を入れる様に自らの両頬を叩き、荷物を抱え女将の後に付いて行く。




(つづく)


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- 2 Comments

みく  

妓女夕鈴、萌えます~。お姉さんたちをはべらす女ったらし陛下と出会うのですか?(笑)ぜひとも、妓女夕鈴のイラストもお願いします!

2015/12/23 (Wed) 19:03 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

みく様:

ですよね!あの妓館潜入での妓女夕鈴はもっと見たかったな~と。(#^^#)
そんで陛下ともっと絡んで欲しかった。
今なら綺麗なお姐さん達に囲まれてるのをスルーはしないでしょうねぇ。(笑)
ノッテきたらイラストも描いてみたいなと思います(*´▽`*)

2015/12/24 (Thu) 21:38 | REPLY |   

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