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ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

いつか蝶になる日まで4

Categoryいつか蝶になる日まで
こんばんはー(゚∀゚)

今回の話は本誌79話~あたりの流れをなぞりつつ、勝手な妄想展開になっております。

要するにこの辺りで勃発しかけた、でも本誌では何とな~く丸く収まってしまった辺りを、
もっと引っ掻き回して、夫婦仲を拗らせた展開が見たい!っていう私の妄想って訳ですな。(*'ω'*)
それほど長く引っ張らない話だと思いますが。(^^ゞ

本誌発売までのお暇つぶしに、
よろしければ どぞー








************************







翌朝――微かな衣擦れの音に夕鈴が目を醒ますと、身支度してる黎翔に気付く。



ボーっとした寝起きの頭で布団から身を起こし、声を掛ける。

「……へいか…?」
「あ、起こしちゃった?ごめん」
そこで漸く自分が寝坊したことに気付き、夕鈴が慌てて起きだす。
「申し訳ありません、私ったら寝坊を…っ。すぐ支度をお手伝いします!」
「いいよ、君はもう少しゆっくり寝てて」
「そんな訳には!」

陛下が仕事に出掛けて行くのに、妃が身支度の手伝いもせず、その上寝台から起きもせず見送るなどとんでもない怠慢だ!
急いで起きようと掛け布団を捲ると冷たい朝の空気を肌に感じ、夕鈴は自分が裸のままである事に気付く。
「…っ!」
(そうだった、昨夜はあのまま…)
黎翔を濃密な夜を過ごし、疲れてそのまま夜着も羽織らず寝てしまったのだ。
思い出すと気恥かしく、頬を桃色に染め夕鈴は布団に包まる。
そんな彼女に満足気な笑みを浮かべ、黎翔が寝台に手を付き顔を覗き込んでくる。
「昨夜の君が可愛過ぎて、少々無理をさせてしまったから…疲れているだろう?」
「……そ、そのようなことは…」
実際体は気怠かったが、改めて言われると恥ずかしくなり夕鈴は茹で蛸のように真っ赤になる。

「今日は午後から炎波国使節団と交流会の予定だが、君はどうする?疲れているようなら無理して出席せずとも…」
「いえ!隣国との大事な親善交流です、ちゃんと出席します」
すると黎翔が夕鈴の髪を一房掬い、口付ける。
「出来れば――私としては君の姿を誰にも見せたくないのだが…困ったものだな」
「もう、またそんなこと……、ん…」
文句を言い掛けたその口を塞がれ、言葉が途切れる。


毎朝の日課となった、いつもより少し長めの『おはようの口付け』を交わすと、

「――それでは行ってくる」
「はい…いってらっしゃいませ…」

ボーっと惚けている夕鈴を残し、黎翔はいつものように朝議に出掛けて行った。










「……はぁ…あの人の過保護にも困ったものだわ…」


頬を染め文句を呟くが、それに困りつつメロメロにさせられている自分も自分だが。

「……」
昨夜の情事が頭を過り、そっと布団の中で自分の肌をなぞってみると…昨夜の名残で胸の頂きが未だ固く尖っている――布団が擦れると分かる程に。
黎翔に散々弄られたそこは指で触れるとじん…と甘く疼き、何となく快感を追い求めて夕鈴は無意識にそこを弄ってしまう。
昨夜の黎翔がどんな風に触れ、どんな風に自分を気持ち良くしてくれたかを回想しながら――。

しかし自分で自分の胸を弄ってる様に我に返ると――急に恥ずかしさが込み上げて来て、夕鈴は手を引っ込めた。
(やだ…これじゃ、まるで自慰してるみたい!)

急に自分が淫蕩な女になってしまった気がして、夕鈴は熟した林檎のように火照る頬を両手で覆う。


「―――」

そもそも、私ばかり気持ち良くなってばかりじゃダメなのよ。
昨夜で私も一皮むけた気がするし、今度は陛下を癒して、き…気持ち良くなってもらえるように、私が妃として頑張らなければ。
よし、今日も例の本の予習・復習をしておこう!





一人気合を入れ手を握り絞めていると、外に控えていた侍女達がやって来て朝の身支度を始めた。



いつもの如く、手際の良い侍女達が流れる様に準備を始める。

髪をくしで梳かしていた侍女が、そこはかとなく情事の余韻を匂わせる夕鈴の雰囲気に気付き、機転を利かせ提案してみる。
「お妃様、よろしければ本日はお召し物を少し変えてみては如何でしょう?」
「本日は炎波国との交流会も予定されておりますし、多少雰囲気を変えてみるのも良いのでは?」
「きっと陛下も喜ばれますわ」
「え?」

…そうか、妃がいつも同じような格好では、他国の人達に陛下が甲斐性なしだと思われてしまうかも。
妃は外交上特に口出しする訳ではないけど、場に花を添える接待役。偶には装いも工夫しないと、よね。

「そうね。では今日は皆さんにお任せします」
夕鈴が頷くと、途端に侍女達が顔を輝かせる。
「お任せ下さいませ!」





***





その日の午後――
王宮に設けられた貴賓室では、既に黎翔と炎波国の朱音姫、並びに両国の臣下らが顔を揃え談笑していた。


少しして、侍女を伴い夕鈴が現れると――その場にいた一同が目を向ける。

「――陛下、遅くなり申し訳ありません」


現れた夕鈴はいつもの肌の露出の少ない地味めな衣装と違って、
華奢な両肩と胸元を露わにしたやや大人びた緋色の衣装、金糸の刺繍が施された領巾を靡かせ、薄茶色の髪を高く結い上げ花簪や金歩容で飾り、嫋やかなうなじを晒している。その衣装の色に映える様に施された上品な化粧。

いつぞやの瑠霞姫に着せ替えされた時の装いに似ているが、その時と決定的に違うのは夕鈴が『本物の妃』であるということだ。
夫に愛されることを覚えた肌がほんのり色香を纏い、それだけで十分に艶やかに夕鈴の若く瑞々しい美しさを引き立てていた。


居並ぶ白陽国側の官吏らは勿論、朱音姫は思わず口を噤み、炎波国側の臣下らも妃の姿に見惚れてしまった。

優雅に絹団扇を口元に翳しつつ、誰もリアクションがない事に夕鈴は不安になる。
(どうしよう…やっぱり似合わないのかしら…?)
笑顔も引き攣り、内心冷汗ダラダラ流していると――

場の空気を読み、最初に口を開いたのは炎波国文官・孫把留だった。
「これはこれは、本日のお妃様は目も覚める眩いばかりの美しさ。流石は陛下のご寵妃ですな」
「ほんとウチの姫とは大違い……いえ、何でもないデス!」
続いて夏豪も同調したが、敵を褒めちぎる従者らに朱音がギロリと睨むので、夏豪は慌てて口を押さえる。

それを皮切りに、その場にいた白陽・炎波両国の臣下が口々に夕鈴を褒めちぎる。

陛下の手前、社交辞令かおべっかだろうと分かっていても、気まずい沈黙を回避できたことで夕鈴はホッと胸を撫で下ろした。
(助かったわ~…、炎波の文官さん、ありがとう)


そこで漸く無言のままだった陛下が立ち上がり、手を差し出す。
「――我が妃よ、これへ」
「はい」
促され隣に座らされるものの、どこか機嫌の悪そうな陛下に夕鈴は首を傾げる。
(あれ…?)

和やかに会話を勧める周囲に反し、何故か不機嫌そうな陛下の空気を横に感じつつ――夕鈴は終始にこやかに交流会をこなした。





その後、交流会はお開きとなり、国王夫妻と朱音姫とで庭園に降りた。

夕鈴に対し敵意剥き出しの朱音姫は、これ見よがしに黎翔に取り入り、
「出来れば込み入った相談もございますので、陛下と二人きりでお話がしたく…」
「――ではあちらの池の畔を歩きながら」
(…えっ?!)
「夕鈴、君は先に後宮に戻っていてくれ」

素っ気なくそれだけ言うと、黎翔は朱音姫を伴い行ってしまう。





一人取り残された夕鈴は、茫然と二人を見送る。

「―――」
(なんで二人で行っちゃうの?…陛下、なんか怒ってる?)

私がこんな似合いもしない格好して、恥かかせたから…かな?
昨夜あんなに仲良くして、今朝も機嫌良く出掛けて行ったのに、…私、余計な事しちゃったのかな…?


また少し自信を無くし――悲しくなってジワリと涙が浮かびその場に佇んでいると、背後から声を掛けられた。


「お妃様、如何為さいました?」
振り返ると朱音姫の従者の一人、飛録がそこにいた。
「ご気分でも悪いのですか?」
「…いえ、なんでもありません」
目頭を赤くし涙ぐんでる夕鈴を見て、飛録が気を利かせる。
「あちらの四阿で少し休まれては?私が侍女の方々を呼んでまいりますので」
「すみませ……きゃっ」
「お妃様!」

不意に足元の石に躓き夕鈴がよろめくと――すかさず飛録が手を伸ばし体を支えてくれた。

「…あ…」
気が付くと彼の腕に腰を支えられ、互いに抱き合うような格好になっており、夕鈴が顔を赤らめる。
「ご、ごめんなさい。私ったら…っ」
「慌てないて。おみ足は何ともありませんか?」
「はい」
そろりと顔を上げると、飛録は夕鈴を落ち着かせるようにっこりと微笑みを浮かべてくれた。

(わー、美形スマイル)
朱音姫の三人の従者の中で口数が少なく無表情っぽい人だけど、笑うとやっぱイケメンだわーと夕鈴は気を良くする。

「所で何か憂い事でも?淋し気なお顔をされてました」
「いえ…、ただ、似合いもしない格好をした自分に…情けなくなって」
夕鈴が自嘲を浮かべる。
その言葉に飛録が意外そうな表情で聞き返す。
「似合わない?どうしてそう思われるのです?本日のお妃様のお召し物、とてもよくお似合いですよ?」
「ふふ、ありがとうございます」
社交辞令と受け止めている夕鈴に、心外そうに飛録が続ける。
「僭越ながら、私は心にもない事は申しません。誠に本日のお妃様はお美しゅうございます」
「……」
にっこりと微笑む彼に、今度は夕鈴も素直に賛辞を受け止める。
「――ありがとうございます」


そつなく彼に手を引かれ、四阿へとエスコートされ、
暫し飛録と朱音姫や両国について他愛ない世間話をした後――夕鈴は後宮へと戻った。




その一部始終を、池の畔の向こう側から見ていた黎翔の視線にも気付かず――






(つづく)





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4 Comments

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2016/05/19 (Thu) 22:25 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

みく様:

こんばんはー(*´ω`)
そうですよね、最初は遠慮がちだった小犬がどういう過程を経て生き生き狼さんになったのでしょう?(´艸`*)
私もヤキモチ陛下の本気みたいな~。そして夕鈴の反撃も♡夕鈴が本気だしたら、そりゃあもう、狼さん撃沈ですかね?(笑)

2016/05/20 (Fri) 21:10 | REPLY |   

まるねこ  

ああ、またタイミングの悪いというかなんというか…この後が怖い怖い(;´д`)
そういえばお体は大丈夫ですか?治療もきつくなったりしないかなと心配です。お話の更新は嬉しいですが無理はなさらないで下さいね。

2016/05/20 (Fri) 22:18 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

まるねこ様:

本当に、夕鈴が他の人と話をしただけで嫉妬する陛下ですから、誤解を招くようなことしたら後が大変!(;'∀')
本誌ではあっさり仲直りしちゃったけど、我が家では折角なので仲直りまでの過程の妄想入ります。(笑)
体調ご心配頂いてありがとうございます。本格的な治療は来月に入ってからなので、今はまだ平常通りなんですよー。
でも無理せずにのんびりやっていきますね。(*´ω`)

2016/05/21 (Sat) 10:39 | REPLY |   

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