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ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

狼陛下のお気に入り10

Category狼陛下のお気に入り

こんにちは~(;´Д`)
暑中見舞い申し上げます。

前回の更新から少しサボっておりました。
夏風邪を治すのに少し手こずり、中々体調がスッキリせず💦
今まで市販薬で大抵治ってたんですけど、今回はダメで。(私にしては珍しく)
で、重い腰を上げ病院に行ってお薬処方して貰ったら、徐々になんとか良くなってきました。
いや~夏風邪は中々しつこい(;´Д`)
まだまだ暑さが続きますので、皆様もどうぞご自愛くださいませ。

と言う訳で、漸く久しぶりにお話の続きを更新する気力が湧いてきました!(●´ω`●)

宜しければ続き どぞー





**********************








翌朝――まだ人気の無い後宮の廊下を抜けて、夕鈴はトボトボと重い足取りで官吏宿舎へと戻ってきた。



「―――」

いまだ夢うつつのような心境。
昨夜の出来事は全て夢だったような気もするが、歩くと下腹部に鈍い痛み――とりわけ膣内を走る引き攣るような違和感を感じる度、あれが夢でなくすべて現実なのだと思い知らされる。そして自分がとんでもない事をしてしまったのだと赤面し頭を抱えてしまう。

(私…陛下と…)

昨夜――陛下に呼び出され、湯番を申しつけられ、あのまま流されて陛下の寝所に…。
(きゃああああっ)
一部始終を鮮明に思い起こすと羞恥に襲われ、夕鈴は真っ赤に火照る顔を覆う。



結局昨夜は宿舎に戻ることなく彼の寝所で一夜を過ごし――朝帰りの道中。

まさか初めての宿直勤務がこのような展開になるとは思いもしなかったが、恥ずかしさは込み上げるものの夕鈴の心に後悔はなかった。
陛下にとってはもしかしたら単なる戯れかも知れないけど、自分にとっては初めて好きになった人。本来手の届くはずのない人と、たった一夜でもこんな思い出を貰えたのは幸せなこと。…だから後悔なんてしない。
そう自分に言い聞かせつつも、やはり心のどこかで一抹の寂しさが胸をしめつける。
「―――」
一度幸せを味わってしまうと、夢から覚めれば一層現実の苦さを思い知らされる。まして夕鈴は舞い上がって己の立場をはき違える程身の程知らずでもない。決して勘違いしてはいけない、どれだけ優しくされても自分は彼の妃になれる立場でないことは理解しているから――


夢のようなひと時を過ごし、今朝――まだ隣で眠る彼を見届け、夕鈴は何も言わずそっと寝所を抜け出してきてしまった。



足元を照らす朝日影に目を落としながら宿舎前の回廊を曲がると――廊下の柱に背を預け曹熊が立っているのが目に入る。

「……曹熊さん?どうしたんですか、こんな早朝に?」
夕鈴が声掛けると、吃驚したような顔をこちらに向け曹熊が心配げに伺ってくる。
「そりゃこっちの台詞だ。…ええと、お前、昨夜は大丈夫だったのか?」
「え?ええ…大丈夫、ですよ…?」
「陛下のお呼び出し、いったい何の用事だったんだ?」
「その…急に湯番を命じられて」
「湯番?!なんで官吏なんかに…それで?!こんな時刻まで帰して貰えなかったなんて、何かご無体な仕打ちでもされたのか?!」
指導役の兄貴分として、曹熊が案じて問い質す。
「いや、無体…と言いますか……その…」
昨夜の事をツッコまれると夕鈴は顔を火照らせ、もごもごと口ごもる。
その様を見れば何があったかなど一目瞭然。勘違いした曹熊は夕鈴の肩を抱き労わってやる。
「いい、いいからっ、皆まで言わなくても俺は分かってるから!」
「ちょっと曹熊さん、何ですか急に」
「こればっかりは仕方ない、俺だってお前の立場なら拒めないさ!宮仕えの辛さはよーく分かってる、うんうん!!」
背中をバンバンと叩かれ妙な慰めの言葉を掛けられ、夕鈴は眉を顰める。

(なんかヘンな勘違いされてる気がする…けどまいっか…)





—―表向き男装し官吏のフリをしている夕鈴、要するに男同士の関係と勘違いされた訳だ。
そしてこの一件は宿直当番の他の官吏らの口から瞬く間に広がり、当人たちの思惑とは裏腹に思わぬ方向へ余波を齎していく。




陛下が「お気に入りの官吏」を寝所に召し出したという噂に、自分の娘を王の目に留まらせ後宮に入れようと目論んでいた家臣達は騒然となる。

「いくら縁談を持ちかけても一向に見向きもして下さらぬと思ったら、陛下がよもやそちらの御趣味であったとは…」
「ううむ、迂闊であった」
「陛下は今、件の官吏にすっかりご執心らしい」
「娘より息子を差し出した方が王の気を引けるかもしれん」


噂話を真に受けた家臣達がそんな笑えない冗談を言い合っているのを、柱の影で耳にし眉根を顰めたのは陛下側近の李順だった。


(あの陛下が男色だと?…馬鹿な…そんな笑えない冗談ある訳がない)

もし本当に陛下にそんな性癖があれば、側近くに仕える自分が気付かぬ筈が――…いや、まてよと李順は視線を斜め上に彷徨わせる。
そう言えばここ最近、確かに陛下は新人官吏の汀青慎をやたらと構っていた節がある。自分が目を離すと何時の間にか彼を執務室に呼び出し、仕事を手伝わせたり、高級菓子など与えていた形跡も。
「……」
今思い返せば、自分が入っていくと妙に二人が慌てている空気感が…確かにあった。
(もしかしてあれは人目を忍んで二人でイチャついていたのでは…?!)
一旦思い当たると、下らぬ噂が段々信憑性を増し、李順は不安を抱く。

「むむ…、まさかとは思いますが、念の為先手を打つとしますか」

李順はクイッと眼鏡を押し上げる。







陛下専用執務室に入室すると、黎翔が珍しく机で真面目に仕事をしている姿に、李順は意外そうに目を見開く。

「サボらずちゃんとお仕事をなさっているとは感心ですね。いつもそのようにお願いしたします」
すると黎翔が筆を止める事無く、返事した。
「今日は夕刻時間が欲しいから、それまでにさっさと片付けてしまいたい」
「夕刻?何か御用でもございましたか?」
「ああ、大事な用事だ。捕まえたと思った兎が逃げ出したので、もう一度捕獲せねば…」
「??」

やや不機嫌な面持ちでブツブツ言ってる黎翔に疑問符を浮かべつつ、李順は咳払いし主に話し掛ける。

「ところで――陛下。幾つか縁談の申し込みがきておりますが」
「またか。懲りん奴らだ。適当に断っておけ」
「それが向こうもしつこく、毎度断る理由を聞かれて私もいささか困っております。――どうでしょう、この際そろそろ後宮に妃を入れてみては?」
その李順の提案に、黎翔は手を止め顔を上げる。
「いきなりなんだ?落ち着くまで当面妃は取らないと決めただろう?」
「……後宮がいつまでも空のままですと、妙な噂も立ちますし陛下も何かと不便でしょう」
「?」

確かに国が安定するまで妃を取らないという黎翔の意見に、李順も賛成した。
目下財政再建中の王宮で、金食い虫の妃など入られては堪らないからだ。それに彼の二面性を知られては、折角の狼陛下のイメージ戦略が台無しになる。

しかし――陛下も若い男性、時には欲求不満の解消も必要だ。
後宮に妃ゼロで日々官吏らに囲まれ生活していれば、ふらっと可笑しな気分にもなるかも知れない。私とした事が配慮が少々足りなかったようだ。
その反省も踏まえ、李順はある案を思いついた。

「これは私の提案なのですが――臨時で花嫁を雇っては如何でしょう?」
「臨時の…花嫁??」
「そうです。後宮に妃がいれば縁談を断る口実になりますし、囮として不穏分子のいぶりだしにも役立ちます。何より陛下に女っ気があれば可笑しな噂も消せますし…」
言葉を濁す言い回しに、黎翔がキョトンとする。
「可笑しな噂?」
「いえ、こちらの話です。――いかがです?一石二鳥…いえ三鳥ではないですか?」
「ん――臨時花嫁ねぇ…。うん、いいんじゃない、面白そうだし♪」
黎翔の前向きな返答に李順はホッとする。
「では早速人選を――」
「ねー李順、僕、その花嫁役にとてもピッタリの、おススメの人を一人知っているんだけど――」

そう言って一見屈託ない小犬の表情なのに、どこか狡猾な狼の雰囲気を匂わせ、黎翔が笑みを浮かべる。

「―――」
その表情に内心ゾクリと警戒する。


この方がこういう顔をなさる時は、大抵無茶な事を言い出す前兆だと言う事を――李順は長い付き合いで身に沁みていた。




(つづく)


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6 Comments

いちご  

こんにちは〜(*ˊᗜˋ)
コメントお久しぶりです笑

続きがとっても
きになる展開ですね!♪
まぁ、やはり選ぶ人の予想はついているんですけど(´>ω<`)

ますます暑くなってクーラーガンガンです( ˙-˙ ;)笑

次回も楽しみにしてます(*^^*)

2016/08/05 (Fri) 20:16 | REPLY |   

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2016/08/05 (Fri) 22:03 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

いちご様:

こんにちは(^o^)丿コメントありがとうございます。
猛暑続きで脳みそが溶けて中々さくさくお話が書けないななです(;´Д`)←毎年の事ですが(笑)
この展開ですと、だいたいオチは予想着きますよね~!
さて、夕鈴が一筋縄で落ちるのか、陛下にも少し苦労して欲しいところ(´-`*)

2016/08/08 (Mon) 14:16 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

のっぺ様:

ご心配おかけしました、風邪も大分良くなり、今はただただ暑さにぐったりしてるだけです(笑)

そう、夜のシーン、書こうかと思ったのですが今回は風邪で気力が伴わず💦(R回を描くには気合がいるのです)←
また別な時にこってりRなお話も書きたいなーと余力を温めておきましょう(●´ω`●)おほほ
今回のお話もオチが見えてきましたね~。あともう少し、がんばりまっす!(≧◇≦)

2016/08/08 (Mon) 14:23 | REPLY |   

狭霧  

買っちゃった…( ̄∇ ̄*)ゞ

こんばんは‼
遂に、ゼンカン揃えてしまいました…( ̄∇ ̄*)ゞ
旦那に「アホか…」と言われましたが、本がまんがも、小説も、好きなのを集めるのが唯一の趣味なのでそれ以上のお咎め無しです‼私の勝利!

これからも毎日どっぷりこの世界に浸れます…( ̄∇ ̄*)ゞ
自分の本業も、サイトも 滞ってますけど…( ̄∇ ̄*)ゞ

2次元でチャクラ(これでなんのサイトか…( ̄∇ ̄*)ゞわかったりして…)温存、充電して、リアルも頑張りますよ!

今日は盛岡で研修会でした、新幹線で日帰り出張です…( ̄∇ ̄*)ゞ
これから報告書作成でーす…((T_T))

2016/08/08 (Mon) 21:53 | EDIT | REPLY |   

なな  

Re: 買っちゃった…( ̄∇ ̄*)ゞ

狭霧様:

こんにちは(^o^)丿
おお、全巻揃えちゃいました?私も好きな物は割と値段気にせず大人買いして集めちゃいます。(←我慢が効かないので)(≧◇≦)
子供の頃は我慢しなきゃならなかったけど、大人は「大人買い」という荒業が効くのでいいですよねぇ☆
これからはいつでもどっぷり狼陛下の世界に嵌れますね!(*´▽`*)
リアでもお忙しそうですが、頑張って下さい~

2016/08/14 (Sun) 17:06 | REPLY |   

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