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ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

狼陛下のお気に入り13

Category狼陛下のお気に入り
こんばんはー(●´ω`●)

お久しぶりです。前回の続きからお待たせしてます。

もう8月もそろそろ終わりですねぇ…、って時に強い台風が接近中らしいです。
どんな交通状況だろうと会社は休みにはならない、電車が止まって皆大混乱するのが目に見えてるなら、最初から安全の為に自宅待機でいいじゃない~、っていつも思う。(;´Д`)
くれぐれも皆様大事にならないようお気を付け下さいね。(◎_◎;)

ところでララ本誌最新号読みました?
狼陛下、初音声化ですって!(≧◇≦)
ドラマCD、楽しみ~。音声で狼陛下の世界を体験するッてどんな感じ?!今から楽しみです♡(来年か~)
あ、今月号のお話も良かったです!自分的に萌えポイントが色々ありましたよ~(*´▽`*)
また別で語りたいものです♪

ではのんびり亀の歩みで、お話の続きです。
どぞー





*****************************









――王宮から退いて一週間が立つ。


夕鈴は下町の実家のこじんまりした庭で風に吹かれ、遠い空を仰ぐ。
「―――」
ぽっかりと胸に穴があいたような喪失感。
日常生活に戻れば、自分が男装し官吏として王宮に出仕していた事など夢のようだ。
毎日忙しく、柳方淵に怒鳴られたり、皆に沢山こき使われたけれど、振り返ってみればとても楽しく充実した時間だった。何よりも――あそこにいればいつも陛下のお姿を垣間見れた。
真面目に国の為に働く陛下を、私はもう見る事が出来ないのが――寂しい。




表向きは病と偽り、夕鈴が欠勤し続けること一週間。
下っ端の一官吏の不在などものともせず日常通りの忙しい王宮。

暫く不在の後、ほとぼりが冷めた頃に本来出仕する予定であった弟が入れ替わりで登庁する。最初は多少違和感を感じても『病み上がり』だと誤魔化せばいい。きっと数日もすれば弟を『汀青慎』として認識するだろう。そうして自分の存在などあっという間に消え失せる――そう夕鈴は考えた。
お世話になった人達に挨拶もせず姿を消す不義理への罪悪感は有ったが、それは致し方ない。本来自分はあそこに居ない筈の人間なのだから。
それでも今となっては懐かしい政務室の皆、世話係の曹熊――そして陛下…。
彼ともう2度と顔を合わせる事もないと思うと胸が痛むが、陛下も新しいお妃様が来ればそちらへ目を向けるはず…。
「―――」
唇をキュッと噛みしめる。
これで良い、と無理やり自分を納得させ、夕鈴は胸の内に燻ぶる切ない思慕に蓋をする。









その頃――王宮。


「―――そこの者、確か曹熊と言ったか」

書簡を運ぶ道中の曹熊は回廊でふいに声を掛けられ振り向くと、なんと国王陛下直々の声掛けに驚く。
「…はっ!申し訳ございません!!」
てっきり陛下の通行を妨げたと思い慌てて通路の脇に下がり恐縮し頭を垂れると、少しの沈黙の後、陛下がこう尋ねてきた。
「…汀青慎は今日も休みか?」
「は。引き続き病欠と聞いておりますが…」
「今日で確か一週間ではないか?具合はどのように聞いている?」
国王陛下がたかが下っ端官吏が休んでいる日数まで気にかけている事に内心吃驚しつつ、曹熊は畏まって答える。

「私も詳しいことは存じませんが、どうやら季節風邪を拗らせたらしく…。何でしたら本日仕事上りに私が様子を伺って参りましょうか?」

実は曹熊も「今日あたり見舞いに行ってみようか」と考えていた所だった。
気を利かせたつもりだったが、それに対し陛下は眉を顰めすげなく却下した。
「いや、それには及ばぬ。余計な真似はするな」
「…は?はい」
曹熊にして見れば不可解な問答だ。
最初に汀青慎の具合を尋ねてきたのは陛下の方で、てっきり心配してるのだろうと思い「様子を見てきましょうか」と聞くと、それに対し不満気な顔をなさる。まるで恋人に近づく男を牽制するかのように。

当惑顔の曹熊に、陛下が最後に一つ尋ねてきた。
「確か汀青慎の実家は…章安区であったか」
「??…はい」
「そうか」
それだけ確認すると、陛下はさっと身を翻しスタスタと行ってしまう。

一人取り残された曹熊はぷしゅ~と空気が抜けたように立ち尽くし、その後ろ姿を茫然と見送る。
「な、なんだったんだ…??」






***





その日の夕暮れ――下町の汀家では夕餉の準備をしながら姉弟が今後の相談をしていた。

「本当にもう脚は痛まない?お医者様は動いていいって?」
「うん。添え木も取れたし、全力で走ったり無茶しなければ問題ないって。だから明日からは僕が王宮に行くよ」
「そう?」
「全部姉さんのお蔭だね。姉さんには一杯無茶させてごめん。これからは僕が頑張って働いて恩返しするから」
「…っ!!あんたはそんな事気にし無くていーのよっ!!しっかり頑張るのよ!!」
可愛い弟の健気な言葉に、夕鈴は大根を切っていた包丁を振り回し感極まる。

色々と煮えきらない自分の問題はあるものの、それとこれは話は別。
弟が無事復帰し、念願の官吏デビューを果たし活躍していく事は夕鈴の本願である。これまで夕鈴が王宮で見聞きした事は全て伝えているし、最初は多少まごつくかも知れないが、元々賢い子だから上手くやってくれるだろう。

明日からの出仕に意欲を見せる弟に、夕鈴は自嘲を浮かべる。
「――でも、ちょっとだけあんたが羨ましいわ」
「え?」
「だって、これから堂々とあの場所で働けるんだもの。――私がもし男だったらあんたみたいに努力するのに、女じゃどう頑張ったって官吏にはなれないものね」
王宮で働くことも、陛下のお側に行く事も、もう2度と出来やしない……
ギュッと包丁を握りしめたまま、夕鈴がじわ~と涙ぐむ様に、青慎がギョッとする。
「どうしたの急にっ?!危ないから包丁置いて!姉さん、最近元気ないけど、王宮で何かあった…?」
「ううん、何でもないの!ちょっと感傷的になっただけ!――さっ、そろそろ夕餉にしましょ!」

無理に笑顔を浮かべるものの、どこか情緒不安定な姉。
青慎は何かあっただろうことは察したが、姉の心情を慮りそっと見守る。


すると――トントン、と玄関の戸を叩く音がした。


夕鈴と青慎が顔を見合わせる。
父・岩圭は近所の楊さんちの飲み会に行っているし、こんな宵の刻に誰だろう。
夕鈴が包丁を台所に置き、前掛けで手を拭きつつ、戸口に向う。

「は――い、どちら様……」

警戒心なく玄関の扉を開き――夕鈴がその場に固まる。

「―――っ?!」
「――こんばんは。久しぶりだね、夕鈴」

目の前に現れたのは、目立たぬ様頭巾を被り眼鏡をかけ変装してはいるが、間違ってもこんな下町に居る筈のない人――国王陛下の姿だった。




(つづく)

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2 Comments

みかんママ  

お~~~~!

こんにちは、ななつむぎさん。
毎日暑いなか、体調はどうですか?
 
陛下、ついに行動にでましたね(笑)。

今回のお話、狼陛下の花嫁二次小説のなかで陛下が夕鈴に手を出す?のが最速でしたね(笑)。

このあと どうなっていくのか。
続き、楽しみにしています。^^
 
 

2016/08/28 (Sun) 16:38 | REPLY |   

なな  

Re: お~~~~!

みかんママ様:

こんばんはー(●´ω`●)
暑さのピーク、そろそろ過ぎますかね?明日から秋!って感じで頼みたいところです。←

陛下がとうとう押しかけてきましたよー。我慢とまてが出来ない子ですから。(笑)
この続きは~・・・逃げる兎さん、狼に捕獲?ですかね~。( *´艸`)

2016/08/31 (Wed) 23:21 | REPLY |   

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