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ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

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嘘つきは狼の始まり4

Category嘘つきは狼の始まり

こんばんはー(●´ω`●)

今回のお話は女官夕鈴ということで、お仕えする陛下の日常ルーテインを勝手に妄想してみてます。

実際、普段王様ってどんな生活してるのかなーと思い、清朝の皇帝をググってみました。(゚∀゚)
毎朝4時起床とか、宮殿が広いから冬は冷えてキツイとか、滅多に皇后や妃嬪と一緒に食事できないとか、
けっこう大変みたいで、偉い立場ほど不自由なのですねえ。
陛下が「王宮は窮屈」とぼやくのも分かる気がする。(;´Д`)


さて、
ここまでが物語の導入部で、続きは少し書き溜めて~、
オフ本にするか、そのままブログ連載にするか決めたいと思います。←まだ未定です(^^ゞ
なにせオフ本にするとなると、文章だけでなく表紙や挿絵と、結構気力が必要なので(苦笑)

それではひとまず続き、どぞー



**********************







偶然にも拾ってしまった雛鳥――最初夕鈴は自分が責任もって世話すると息巻いたが、これが存外手間暇のかかる作業だった。

張老師の説明によると野鳥のヒナを育てるためには、少なくとも二時間おきの餌やりが必要なだけでなく、保温、健康管理、訓練と、とても手がかかる。気まぐれに自宅の庭を訪れる野良猫に、夕飯の残り物をやるのとは訳が違うと思い知らされた。



衰弱しかけていたヒナに、まずは人肌より少し熱めに温めた水分を与えようとすると、老師が注意する。

「まて、直接飲ませてはいかんぞ」
「え?」
「水が器官の中に入り、死に至ることがある」
「そうなんですか?!」
「――ではどのようにして与えるのだ?」
横に居た国王――黎翔が問うと、
「くちばしの端っこに液をつけ、ヒナが自分で舐めとるようにしてあげるのじゃ。与えすぎても下痢を起こしてしまうので要注意じゃぞ」
「わ、分かりましたっ!」

保温、水分補給が上手くいくとヒナも少し元気を取り戻し、食欲が回復したのか次はピーピーと口を開け餌を欲しがる。そこで老師が準備したのは、ゆで卵の白身をよくつぶし蜂蜜や砂糖を加えて練ったものや、鶏のささ身を細く裂き水に浸したもの――それから昆虫など。

「う…、やっぱり鳥の餌と言えば…虫ですよね…」
老師が衛兵に命じ取って来させたのだろうか、生きたアオムシが詰まった小箱を見て、夕鈴が眉根を寄せ仰け反る。
「流石にこれは女性にはちょっと気持ち悪いよね。僕がやろうか」
黎翔が苦笑し助言してくれたので、内心ホッとする。


という訳で作業を分担し、毎日根気よく世話していくと、段々ヒナも元気を取り戻し、ちっこいくせに大きな啼き声で餌を催促してくる。
二人は毎日のように顔を合わせる内に自然と打ち解け、親しく会話する間柄になっていた。




保護して2,3週間――あっという間に成鳥ほどの体格となり、室内で訓練し自力で飛び水や餌を取れるようになった頃合い、張老師がそろそろ放野する機会だと判断する。

「やはり野生の生き物、元の自然へ帰すのが一番じゃろう」
「でも…人に餌を貰うのに慣れてしまったら、ちゃんと外の世界で生きて行けますかね?」
安全な室内で保護されべったり甘えん坊のヒナを見下ろし、夕鈴が零す。毎日世話をするうちに情が移ってしまったのだろう。
黎翔も老師と同意見のようで、心配する彼女に優しくこう諭してやる。
「それはこの室内という小さな世界しか知らないから。放してしまえば人の事など直ぐ忘れ去るよ。――勿論厳しい自然の中で生きながらえるかどうかの保証はないけど、それでも一生窮屈な鳥籠の中で暮らすより、仲間と自由に空を駆け回る方がよっぽど幸せだと思うな」
王宮という窮屈な世界に縛られる自身と重ねているのか、黎翔は14歳ながら大人びた自嘲を漏らす。
彼の言葉が腑に落ちた夕鈴は少し寂しい気はするが、微笑を浮かべ頷く。
「…そうですね」




そして良く晴れた暖かい日を選び――二人は後宮の庭の外れで、鳥を外の世界へと放ってやる。
はじめはためらったものの、驚くほどの空の高みまで羽ばたいて行った。自分の力を思いっきりためすように、自分でもそんな力があることにびっくりしているように……。

鳥が数回付近を旋回し、やがて遠くへと飛び去って行くのを見届け、黎翔がポツリと呟く。
「僕も――あんな風に自由に飛んでいけたらいいのに」
「……」

夕鈴は何とも答えられない。それは決して叶わない事だと知っているから、適当な気休めなど口にはできない。

気の利いた事も言えない自分に歯噛みし無言で立ち尽くしていると、自分の手に隣に立つ陛下の手がそっと触れた。
「夕鈴は――どこへも行かない?ずっと僕の側にいてくれる?」
「――――」

『人を寄せ付けない』と言われているが――本当は寂しがり屋の、子犬みたいな少年。
夕鈴は安心させるように微笑み、暖かい指先をきゅっと握り返す。

「はい、私はずっと陛下の味方ですよ」
「―――うん」













鳥の世話というきっかけで陛下付き女官となった夕鈴だったが、その後も黎翔の強い要望で継続することとなった。




本格的に側仕えとなり――夕鈴は国王陛下たる黎翔の、思いの外規則正しい日常生活を知る。

早朝起床から沐浴、身支度、朝餉、そして朝議に始まり午前は大臣や使者との謁見後、沢山の書簡に目を通す。昼餉を挟み午後は各分野の専門家を呼び勉学、軍の鍛錬所へ出向き武術の訓練。夕方時間を見つけ束の間息抜きに庭を散歩した後、夕餉を取り入浴、諸々雑務を熟し就寝となる。

一日のスケジュールは概ねそんな感じ。
庶民のイメージからすると、てっきり毎日豪勢な食事を並べ、美女を侍らせ悠々自適に左団扇で暮らしているとばかり思っていた。
しかし実際の陛下は大した贅沢もせず、身に纏う衣服も王として遜色ない最上級の布地を使用しているが至ってシンプルで、華美を好まず堅実な暮らしを送っている。


それら全てに付き添い恙なくお世話するのが女官の務めだ。
すっかり夕鈴を気に入った黎翔は、もっぱら彼女ばかりを側に呼ぶようになった。

出仕しまだ日の浅い夕鈴が一人で全て請け負うのは無理だし、女官にだって私事や友人との付き合い、交代で休暇を取る権利もある。そんな時は他に側仕えの女官が幾らでも控えてはいるが、黎翔は夕鈴不在の日は何かと我儘を言ったり機嫌が悪く、他の女官を怯えさせるらしい。


しかも――段々我儘(?)の度合いが増し、時には夕鈴をも困らせるように。



例えば――

食事やお茶も友達感覚で陛下に「一緒に食べよう」と求められ、最初は「とんでもない!」と全力で固辞した。
すると途端に耳と尻尾を垂れさせ、陛下がしょんぼりする。
「だって…いつも一人きりの食卓は味気ないよ。母を亡くしてから僕、もうずっと誰かと一緒にご飯を食べてないから…」
「…っ!!」
まだ弟と同じほどの歳でそんな寂しい境遇と知ると、夕鈴の母性本能に火が付く。
しかし女官が主君たる王と同席するのは…と躊躇うと、
「大丈夫、ちゃんと人払いしたから!誰も見てないなら問題ないでしょ?」
「そ…そう、ですね…💦」

いたいけな小犬の押しに負け、時折こうしてこっそり食事を共にさせられたり。



またある日は――

普段自分一人で湯殿を使う陛下が、珍しくこんな要求をしてきた。
「夕鈴、今日の入浴手伝って貰っていい?」
「ええっ?!そそそ、それはちょっと…」
女官なら当たり前のことではあるが、流石にうら若い乙女としては頬染め、躊躇すると、
「今日武術の訓練の時、ちょっと手首を痛めてしまって…今日だけダメかな?」
と、手首を痛そうに押さえ、子犬が遠慮がちに上目遣いで見上げて来る。
「(…くっ)…それは致し方ありませんね。…それでは洗髪だけ、お手伝いを。で、でもちゃんと浴衣は着て下さいね?!」
「うん、助かるよ!」



またある時は――

「はい夕鈴、これあげる!」
そう言って黎翔が差し出したのはキラキラとした金細工に宝珠をあしらった簪。一目で高価な品と分かる。
「出入りの商人から買ったんだー。夕鈴に似合いそうだなと思って」
ニコニコ無邪気に笑う小犬に、夕鈴は蒼褪め頭を振る。
「い、いけません!こんな高価なものを一介の女官が頂ける筈がありませんよ!すぐ返してきてくださいっ」
「え~、でも一つくらいいいじゃない」
「いけません!私がこのようなものを受け取っては他に示しがつきませんでしょう?それに李順さんに怒られますよ!」

断固として拒否すると――例によって小犬がしょんぼりしだす。しかし今度ばかりは夕鈴も心を鬼にして言い聞かせる。例え国王と言えど相手はまだ子供、ダメな事はダメだとキチンと叱ってやらなければ、というのが夕鈴の信条。
彼女の正論の前に、黎翔は渋々簪を引き下げる。
腰に手を遣り毅然と言い放った夕鈴だったが、けれどやっぱり小犬に弱く、直ぐに語調を弱める。

「へ、陛下…、お気持ちだけありがたく頂戴しますから、ね?」
「僕、夕鈴の喜ぶ顔が見たくて…」
「そうですね、――できればお花とかなら、私、嬉しいですけど」
「ほんと?じゃあこの次は綺麗な花をあげるね!約束だよ」
「はいはい」
子供の無邪気さで腰に抱き付いて来る黎翔を、苦笑交じりに受け答える。



甘えん坊の子犬陛下はスキンシップ過多で、何かというとしょっちゅう夕鈴にじゃれついてくるようになった。
(う―ん、青慎も一時こんな時期があったものね。…まあ大分小さい頃だったけど…)
早くに母親を亡くしたという共通点から、ついつい大目に見て甘やかしてあげたくなる。

――すっかり姉と弟。
自分を慕い甘えてくれる2つ年下の陛下の事を、夕鈴は弟のように可愛く思っていた。



その一方、黎翔の彼女に対する視点は、
始めは確かに姉のような、心許せる友人のようなものに近かったが、
やがてそれは――女性を見る目になり、強い執着と独占欲へと変わっていく。




(つづく)


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- 12 Comments

みく  

年下陛下~、無邪気な振りして虎視眈々と兎さんを狙ってるんですね!今後、フェロモン全開で夕鈴に迫るのでしょうか?
オフ本なら嬉しいですが、オフ本でなくても、ぜひとも少年陛下の挿し絵をお願いします~!

2016/11/18 (Fri) 21:53 | REPLY |   

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2016/11/19 (Sat) 06:46 | REPLY |   

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2016/11/20 (Sun) 02:13 | REPLY |   

シータ  

早く続きを

もー凄くはいりこんでます、引き込まれます、早く続きをと思いますが、体をいといながら、お願いしますね。

2016/11/20 (Sun) 23:13 | REPLY |   

なな  

Re: タイトルなし

みく様:

初めての挑戦ですが、年下陛下なかなか楽しいです(書くのが)(*´▽`*)
14~5歳の男の子って、理性より衝動、きっと見境なくがっつくでしょうし(笑)
このくらいの歳でも陛下はフェロモン振りまき、天然の女たらしなんだろうなー。
少年陛下の挿絵、オフ本制作の際は是非挑戦して見たいデス!(*´ω`)

2016/11/22 (Tue) 21:55 | REPLY |   

なな  

Re: 楽しみにしてます!

りと様:

お久しぶりです。コメントありがとうございます。(*´▽`*)今の所なんとか風邪も引かず、元気です。
いや~うまく話が軌道に乗ってオフ本に勧めたらいいのですが(笑)己の脳みそとの持久戦です。←
りとさまも風邪など召されぬよう、ご自愛くださいませ。(*´▽`*)

2016/11/22 (Tue) 21:58 | REPLY |   

なな  

Re: ワクワクしてきました

さってぃ様:

コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しいデス(*´▽`*)
年下陛下、なかなかご好評のようです(笑)やっぱり我儘で腹黒なところが滲み出てますよねぇ。
このままいくと大人風味になりそうなんですが、そうすると年齢制限できるオフ本の方がいいかな?と思ったり💦もうすこし書き進めてみてから、どちらにするか決めます。(*´▽`*)
勿論その際はブログ上で告知させて頂きますね。

2016/11/22 (Tue) 22:05 | REPLY |   

なな  

Re: 早く続きを

シータ様:

ありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しいデス(*´▽`*)
いま続きを書き進めておりますが、後半は大人風味になりそうな予感(´艸`*)
このまま体調好調を維持し年末年始を乗り越えたいデス~。
シータさまもどうぞ風邪など召さぬようご自愛くださいませ。(*´▽`*)

2016/11/22 (Tue) 22:10 | REPLY |   

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2017/02/22 (Wed) 22:07 | REPLY |   

なな  

Re: No title

ピンクのトッポ様:

初めまして、コメントありがとうございます。(*´▽`*)
ウチのポンコツ二次小説← 
楽しんで下さって嬉しいデス!そしてオフ本までも、ありがとうございます!(*´▽`*)
私も最初は読み専でしたよ~。ネットで色んな方の二次を発見する度に読み漁り、今じゃすっかり妄想ワールドの虜に(笑)
私もフィギュアスケート好きで良く見ます。TVで('◇')ゞ

2017/02/23 (Thu) 22:13 | REPLY |   

ピンクのトッポ  

有り難うございました❗

先日お願いしていたオフ本届きました\(^o^)/とっても素敵な可愛い本で、届いたその日から、毎日ページをめくりニンマリしています。やんちゃな陛下と少しお姉さんな夕鈴ちゃん本当に癒されています。心の風邪をひかないよう愛読書にします(^o^)v
それと、お願いが有ります❗国王一家のほのぼのイラストを見たいです。あのシリーズのイラストが大好きです。

2017/03/01 (Wed) 23:27 | EDIT | REPLY |   

なな  

Re: 有り難うございました❗

ピンクのトッポ様:

オフ本お手元に届いて良かったデス。そして楽しんで頂けて嬉しいです、ありがとうございます。(^^ゞ
こつこつと書き綴った本が形となってどなたかのお手に取って読んで頂けるって、二次書きとしてはこの上ない幸せです。(*´▽`*)
国王一家のイラストですか?未来風景のヤツですね。(#^^#)またイメージが沸いてきたら描いて見たいです!

2017/03/02 (Thu) 14:20 | REPLY |   

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