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ななつむぎ

こんにちは。好きな漫画主に狼陛下の花嫁、帝の至宝、コレットは死ぬことにしたの感想や妄想を気ままに綴っております。

想いのままに1

Category想いのままに
こんばんは~。

新年のご挨拶をしたっきり、御無沙汰しております。
今月は全然記事をUPする余裕と時間がありませんでした💦(;'∀')
仕事がねー、人が足りなくてみっちりぎっちりシフト詰められて…。

今月号読んでも、読後感想書く暇もないまま。
せめて、せめてサラッと呟こうと思っていたのに毎晩寝落ち。←パソコン開くと眠気が襲ってくる病。

そういえばそろそろオフ新刊が皆様のお手元に届いたと、ちらほらコメント頂きました。
自分で読んでみたら、誤字が多く、誠に申し訳ない。(;´Д`)


さて――今日は久々に落ち着いた休日だったので、
思いつくまま、久々に書き綴ってみました。(*´▽`*)
微妙にネタバレ要素がちょこちょこ入っておりますので、NGの方はご注意を。
最近の本誌の忙しい陛下と嫁の妄想です。

よろしければ どぞー





************************










真夜中にふと目覚めると――夕鈴は薄暗い寝台にぽつんと一人。

「―――へいか…?」

むくりと身を起こし、寝ぼけ眼で無意識に夫の姿を探し、それから思い出す。
ああ、そうだ。彼は今夜も王宮で寝泊まりしているんだっけ。
最近仕事が忙しく殆ど後宮に戻ってこれない状態で、自分が政務室まで足を運びほんの一瞬夫の顔を見るだけの日々。
寂しいけど仕方がない。彼はこの国の王様だから、妃に会うよりも優先すべき事が山の様にある身。
「……」
分かっているけど――陛下と本物の夫婦になってからは毎晩二人で寄り添い眠ることに慣れてしまって、つい夜中に彼の温もりを求め目を醒ますと、一人ぼっちの広い寝台に寂しさを覚える。
側にいたい、せめて夜は一緒に眠りたい。

けれどそんな我儘は口に出してはいけない、陛下はもっともっと大変で頑張っているのだから。だから政務室に行った時はしゃんとして、陛下に心配をさせないように。

再び寝台に横たわり掛け布団の中に蹲る。
「早く忙しいの終わるといいなぁ……」

ぽつりと独り言を呟き布団の中で兎のように体を丸め、夕鈴はそっと瞼を閉ざす。









白陽国――王宮。
例によって、この日も忙しい陛下に一目会う為に政務室へ行くと――珍しく機嫌のよい黎翔。

「え?今夜は後宮にお戻りに?お仕事は良いのですか?」
「うん。まだ仕事は立て込んでるんだけど、李順に無理言って頼んだんだ♪」
嬉し気に黎翔が話すと、横にいた李順が深い溜息を吐き、眼鏡を手で押さえる。
「仕方有りません。仕事の効率面を考え偶の休息も必要でしょう。その代り明日はみっちりぎっちり仕事を熟して貰いますからね」
「わかってるって」

何しろ陛下が嫁日照りで機嫌がすこぶる悪く、官吏達を震え上がらせ、結果的に余計仕事が滞るという悪循環。李順としては不本意ではあるが致し方ない。

黎翔が筆を置き立ち上がると、いつもの如く夕鈴に抱き付き、チラッと李順に視線を送る。
(はいはい、出ていけばいいのですね)
「それでは私は書簡を取りに行って参ります」
「遠慮するな、暫くのんびり休んでいろ」
「直ぐに戻ります!」

それだけ言い残し彼が出て行くと、束の間の夫婦水入らず、黎翔は夕鈴を抱き上げ長椅子に腰を下ろす。

ムギューッと甘える様に抱き付かれ、小犬にじゃれつかれるのを夕鈴は大人しくされるがままにさせる。一日の中で会える貴重な時間、スキンシップ過多でもそれが陛下の慰めになるのなら安いものだ。
彼の膝上に座らされながら、夕鈴はおずおずと尋ねた。
「あの…本当に大丈夫なのですか?お仕事無理してまで後宮にお帰りなられては、元も子もありませんよ?」
「だって僕、夕鈴に会えなくて寂しいよ。夜もずっと別々だし…夕鈴は寂しくないの?」
「……そりゃ寂しいですけど。でもお仕事の方が優先ですから、ちゃんと我慢します」
無理して笑顔を繕うと、黎翔は寂し気に頬を摺り寄せてくる。
「僕は我慢できない。仮眠室で夜中に目が醒めて――君が横にいないと、全部夢か幻だったんじゃないかって不安になる…」
「……」

(同じこと、思っていたんだ)

私だって、同じこと思っていた。
夜中に目が醒めた時、陛下が隣にいないと全部夢だったんじゃないかって――不安で。
夕鈴は寂しさを埋めるように想いを込め、黎翔に抱き付き返す。

そして黎翔と至近で目が合い、そのまま口付けをしようと互いに顔を寄せかけた時―――



「はいはいはい、そこまでです!休憩時間は終わりました、陛下はお仕事にお戻りください!」

「……」
良い所で割り込んできた側近にジト目を向ける黎翔。
夕鈴は真っ赤になり慌てて身を離そうとするが、しかし離すまいと黎翔がしがみ付いてくる。
「いやだ、妃はまだ来たばかりではないか」
しかもこのタイミングで無粋な…と文句を零すも、李順はお構いなし。
「我儘言わない!さあ、お妃様は後宮へお戻りください!陛下は書簡が山積みですよっ」
キビキビと言い放つ李順に素直に従い、隙を付いて夕鈴がササッと身を引き、
「陛下、お仕事頑張って下さい。今夜後宮へのお戻り、楽しみにお待ちしておりますからっ」
照れ臭そうに頬染め、ささっと出て行く夕鈴。

その嫁の健気な一言にほわーと気を良くし、黎翔もまた素直に執務机に戻った。









後宮へと戻った夕鈴、久々に今夜は陛下がお戻りになると知り、内心嬉しさを隠しきれない。
そわそわし、部屋を右往左往。
お疲れの陛下の為に自ら夕餉を作りたいところだが、『厨房に立つのは妃らしからぬ事』と李順に禁止されているので諦め、侍女に頼んで精の付くものを用意して貰う事にした。
他に何か準備する事はないかと巡らせてみたが、部屋も着替えも湯殿も何もかも全て女官らがキチンと整えてくれているので、気付けば自分がする事は何もなく、夫を労わりたい妻としては手持無沙汰で夕鈴はがっかりする。

そこで――ピンとある事が頭に閃いた。
「……そう言えば……」



先日、陛下の叔母様の瑠霞姫から贈られた衣装箱。
ご厚意で蒼玉国流行りの衣装数着を贈ってくださったのだが――確かその中に妙なものが一着混じっていた。
夕鈴はガサゴソと衣装箱を探りそれを取り出す。

「そうそう、これこれ」
ぴらっと広げると、そのヒラヒラした透け感のある薄い布地で仕立てられた衣。

それは瑠霞姫が遠い異国の商人から手に入れた『ねぐりじぇ』とか言う衣。
元は西洋の貴婦人が纏う夜着らしいが、それを蒼玉国風にアレンジしたもので、これを着用すると殿方に大層ウケが良いと評判だとか。
夕鈴から見れば夜着というより下着かと見紛うような肩や胸元の大きく空いたセクシーな形をしており、瑠霞姫曰く特別な日に着る『勝負夜着』らしいが――勝負ったっていつ使うのだとその時は首を傾げたが、夕鈴は直感する。
(まさしく今夜のような日に着るべきなんじゃない?!)
何となく、何となくだけど――意図は分かる。
夕鈴は頬を染め、暫しその薄いヒラヒラした衣と睨めっこし、
(……これ着て見せたら、陛下喜ぶかしら?)
前に一着着て見せたら『何着てても関係ない』と言ってた割に、何だかんだで『かわいい』って凄く喜んでくれたし、…その後のリアクション悪くなかったし…と回想し一人カアッと赤面する。

「……」
忙しい陛下が、折角無理してまで後宮に帰ってきてくれるのだもの。私が出来る事なら何だってしてあげたい。
うん、結構露出度高めだけど、陛下が喜んでくれるなら、が、頑張って着てみようかな?
「―――よし!」


と言う訳で意を決し、夕鈴は新婚の妻として――今夜久々の夫の帰りを待ち構える。




(つづく)


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